マーラー作曲、交響曲第3番をバーンスタイン/NYPの87年の録音で

c0021859_19371514.jpg バーンスタインは長らく敬遠している指揮者でありました。特にいきなり抱きつかれて、タバコ臭いキスをブチュ~とやられそうなマーラーなんてもう正直やめてもらいたい。
 そう思っておりました。
 ボーイソプラにを起用したマーラーの4番やデッカに入れたバリトンにフィッシャー=ディスカウを起用した「大地の歌」なんてバーンスタインの男性への偏重を感じたのは彼の性的嗜好がどうのだけではないのです。
 私にはあの舌で身体中を舐めまわすような粘るフレーズ、彼の熱い息を心臓で感じるような感情の発露と言い、もう既にパブリックドメインになってしまったNYPとの61年の録音はまだ聴けたのだけど、80年代に入って2度目に始まった全集などは、もう私には恐ろしくて聴けたモノではない、そう思っておりました。
 でも、改めてこのバーンスタインの死の3年前の録音を聴いて、それはそうなんだけど、でも、ここで出会ったバーンスタインは年老いて達観して、過去を追憶する彼の姿でありました。
 「愛が私に語る」第6楽章の語り口は、もうマーラーの9番の第4楽章のように浄化されて澄み渡った彼岸の世界でありました。
 なぜか聴き終わったあとに悲しみでいっぱいになりました。

by yurikamome122 | 2015-02-22 19:37 | 今日の1曲 | Comments(0)