サヴァリッシュ指揮で、シューマンの交響曲第1番「春」

c0021859_22582515.jpg むちゃくちゃ好きなシューマンの、その交響曲第1番、その名も「春」。もっともシューマン自身のポリシーもあってか名前はあとから削除されたけど、でもこの曲は、私にはどう聴いたって「春」なのです。
 冒頭のファンファーレからして、そして瑞々しい息吹を感じる軽快で爽快な第1楽章は「春」じゃなくってなんなのだと。
 このサヴァリッシュの古い録音は、なんたって東ドイツ時代のドレスデンのオケが素晴らしく美しすぎて切ない。
 だんだんクレッシェンドいてゆく音楽が朝日のように爆発して、そこいら中が爽やかな朝の目覚め。歌心に満ちあふれたこの演奏は、しなやかなフレージングにビートに合わせたかのようなヴィヴラートに、溢れ落ちる朝露のような木管の瑞々しさは新鮮な生野菜のようでもあり、高原を渡るそよ風のようでもあり。そしてそれらを照らす木漏れ日のように眩しく変化する金管楽器の輝かしさ。
 そして若葉が眩しい草原のような魅惑的な弦楽器の響きのぶ厚さは、なんでも包み込む母なる大地のように盤石で、なんたってペーター・ゾンダーマンのティンパニのビシッと決まったハードスティックカッコよさもホレボレなのであります。
 それにしても、このアンサブルの凄さは聴いていて鳥肌が立つほど凄いけど、それにエメラルドグリーンの深みのある色彩感の響きに、今日の春うららにワクワクするように胸が躍り、それでいてあまりの美しさに泣けてくるほど心地よい演奏でありますよ。
 この演奏を聴いていると思うのです、「だれだ、シューマンのオーケストレーションがヘタだなどと言ったのは」。

by yurikamome122 | 2015-03-17 12:34 | 今日の1曲