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金田式DACを更にいじってみる

 金田式DACのAFの部分に電源回路がないことがちょっと驚きだったが、そんなことはさておき、今度はデジタル部分にも目を向けてみると、金田式のパーツはほぼオリジナルとは言え基板そのものはユニバーサルではなくエッジングされたものを使っている。
 グランドはベタアースとなっているので、オリジナルよりはひょっとしたら良いかも知れない。しかもちゃんとデジタル部とアナログ部が分離されている。
 このベタアース部分に関してデジタル部とアナログ部はノイズ遮断回路を入れることにする。そしてまた、各コンデンサとチップは銅板によりシールドを施した。
 これが海の水がどんどん澄んで、色とりどりの熱帯魚が戯れるような珊瑚礁が海面からでも手に取るように見えるような、音が鮮やかになって音の精度は上がっていくように感じるのだけれども、不思議なことにやればやるほどつまらない音になってゆく。混じり合ったオーケストラの音も個々の楽器がこれほど正確に分離したのは聴いたことはないのだけども、定位感も残響も奥に拡がり、まるで部屋の奥にブラックホールでもあるような感じになってしまった。
 実際、以前に別のチップを使ってDACを製作したとき、グランドの取り方、ベタアースの取り方で音がコロコロ変わった。そんな中でこの音は以前にユニバーサル基板からDACを組んだときにアースの取り方で失敗をしたときの感じに近い。ということで、チップ上のシールドの銅板をアースを取ることにしてみたらビンゴ、部屋の奥のブラックホールは消えて、目で見るようなオーケストラの楽器それそれが浮かび上がるような迫力と正確さ、そして録音会場の形や広さを意識させるアンビエンスが豊かに部屋一杯に拡がった。改めてこんな集積回路からは輻射がかなり多いと言うことを再認識。c0021859_6383466.jpg
 また、基板上の3Vの3端子レギュレターと5Vのレギュレターのブリッジダイオードにもシールドと共に接地をするとやはり思ったとおり、音を出した瞬間変化がわかる。
ものはついでで、S/PDIFのカップリングコンデンサのシールドも試みてみた。
 それから、能動素子のシールドと言うことでは、AF部分の整流ダイオードも銅箔巻きによりシールドし、もちろん接地。それからRコアのトランスもコイルの部分に銅板を巻きそれをシールドする。これはプリアンプ製作の時に効果が見られたもの。もちろんこれも接地。スッキリしたけれど音がなんというかリアリティーと言えばそんな感じもしないでもなかったエッジの立った、鮮やかで新鮮な感じのすると言えばそうなのだけれども、私には若干刺激があったように感じたものが、これでそれが全く取れて柔らかで滑らかな、それでいてきめの細かき高品位な音に生まれ変わった。当初の前へ出るような力強く押しの強いパンチのあったこのDACの音は、今では臨場感のある拍手を再生し、当初のリアリティーとは全然次元の違う軽やかな空気感、開放感と柔らかな繊細さと同時にスケール感を伴った恐るべきDACに変わった。

 ブルックナーの交響曲は、大編成でありながら室内楽的に楽器を鳴らし色彩感と透明感を感じるマーラーと違って、それこそ大オーケストラが雄大にユニゾンで鳴るわけで、そのスケール感と迫力と、そこに楽器の重ね合わせで変化する音色とホールトーンの中で繊細にコントロールされるヴィヴラートなどを伴い、長いフレーズをまるで物語を語るように抑揚を微妙に付けつつ呟いたり歌ったりが心臓をロックするのが音楽の感動の幅を拡げる。コーダでは大オーケストラ弦楽器の奥に金管がズラリと並んでのtuttiが見えるよう。
 また、マーラーのアダージョの色彩感に満ちた透明な響きがホールに溶け込んでゆく。
 それに教会でのグレゴリアン・チャントは、ちゃんと天から響いてくるじゃないか。
 それから、長年の懸案だったシュナイト指揮、神奈川フィルの「田園」、キタ。
 これで金田式DACの悪戯はおしまい。この実験結果を安井テイストの次回作DACに反映してみることにする。

 教訓:シールドは必ず接地しろ。

by yurikamome122 | 2015-11-11 06:40 | オーディオ | Comments(0)

金田式DACその後

 金田式DACが、もちろんそれだけでも充分過ぎるくらいクオリティーと見通しのよい音なのだけれども、音の洪水と言えば聞こえはいいのだけども、居酒屋の酔っ払いのような押しの強さともう一息抜けきらない立ち上がりの若干の弱さ、それから出てくる音の刺激をなんとか抑えられないかと改造を試みる。
 さんざんノイズ対策を試みたOP-AMPのI/V変換回路にも僅かながら及ばなかったことからノイズ対策をと言うことで、インダクタを各所に挿入。具体的には、①.DACチップからI/V変換に入るまでではアースラインに、それから正負の出力にはコモン巻きのコイルを挿入、②.電源回路からのノイズの回り込みを防ぐために、アースを含め正負電源ライン、③.S/PDIF入力のコールド側。
 合わせて、S/PDIFには必要帯域外の高周波をカットすべくハイカットフィルターを入れてみた。
 これだけいっぺんにやってしまったので、どれがどの効果かわからないけれども、雰囲気一変、居酒屋の酔っ払いは居なくなった。というか、活気はあったが騒々しい居酒屋が、美味しい酒と新鮮な素材の味を楽しめる小料理屋になったような感じ。高品位で透明、音の手触りが柔らかくなり、滑らかできめが細かくなった。パンチを感じる前へ出てくるような音だったのが、奥へ拡がり前後感が随分出た、そのパンチが前だけに出るのではなく、上下左右前後にエネルギーが放射される度合いがかなり増えたように聞こえる。ソースによっては部屋の壁が抜けたのではと思うようなパースペクティヴが出せるようになった。
 で、でも奥行きが広かったのは良かったとして、安井テイストにはまだ及んでいないのは、この金田式DACは改造前から元々部屋一杯に拡がっては居るのだけれども、その濃さが安井テイストには若干劣るのだったのが、かなり改善されては居るけれども、まだもう少し。そしてやはりまだ少し騒々しい。音の刺激は随分なくなって自然な、部屋とホールが溶け込むような音になりなかなか良いのだけども、パキーンとパワフルなダイナミックさでは今一歩、と言うのは厚めの音と言うよりも、たとえばピアノのヤマハ特有の「キーン」というアタックやスタインウェイの雄大な低音を伴った立ち上がり、オーケストラでのハードスティックのティンパニの鮮やかな「ターン」という感じが安井テイストに比べて若干弱い。そのせいかどうか安井テイストに比べると弦のユニゾンが平面的。録音したホールに溶け込むようなヴィヴラートが今一歩。結果リアリティーでは劣る。フルトヴェングラーのバイロイトの第9ではモノラル録音でありながらバイロイト祝祭劇場の広さを感じるはずが、パワーはあってもそのあたりを感じることができないし、もともと多すぎる人数の合唱の歌詞がやや不明瞭。
 それに、オーケストラの、特にシューマンのオーケストレーションの聞こえにくい音の塊の中の木管と金管がハッキリと判別が難しい。拍手が立たないのは大幅に改善されては居るのだけど、今一歩。中域はなかなか厚いのだけども、もう少し分離が欲しい。
 まぁ、これでも充分すぎなのだけども、部屋の壁が全部なくなってホールになったかと思うようなアンビエンスを再現する安井テイストを聴いてしまっているとやはりねだりたくなるわけですわ。
 次はデジタルの部分を少しいじってみる。

by yurikamome122 | 2015-10-29 17:48 | オーディオ | Comments(0)

金田式DACがやってきた

 金田式DACがやってきた。DACチップはTexas InstrumentsのPCM1794、I/V変換はもちろんこれがウリだけど金田式DCアンプ。c0021859_15565635.jpg
 パーツは全てオリジナルの指示通り、純正に近い金田式。
 今まで使っていたのは某オーディオショップのキットで、DACチップはWolfson WM8740で、I/V変換はTexas InstrumentsのLME49710だったものを安井テイストのシンプルなものに変更して改造している。安井テイストのI/V変換回路は、MJ誌11月号に安井先生が御自ら紹介しておられるもので、回路図のみ勝手に転載。もちろん安井先生の設計です。
 なんで私がそれを使っていたかと言えば、安井先生から少し前に直接おわけ頂いたからに他ならないわけで、盗作でも何でもありません。
 先ずはそのままの聴き比べ、金田式と言えば泣く子も黙るので大変楽しみであった。
 音出しの瞬間、先ずは押し出しの強い、パンチのある豪快な音になるほどと思いながら聞いていると、スピーカーから音が飛び出すような躍動感も聴けてとにかく迫力が凄い。
 が、しかし音が名人のチャーハンのように一粒一粒立っていない。シューマンのあの奇っ怪なオーケストレーションの豪快に鳴るオーケストラの中で弦や管をなぞっている木管が明確にきこえてこない。そしてピアノタッチがキーンと立っていない。アムステルダムのコンセルトヘボウ大ホールで残響の中に融けるように優雅に響くはずの弦のヴィヴラートがきこえない。
 そして、拍手が拡がらない。改造DACできこえた空気感がやや薄いのですよ。(当社比)
 再び改造DAC安井テイストに戻してみると、結構これはこれで豪快ではないかと。なぜ金田式の方が豪快に聞こえたかは押し出しが強く、音が前に出てきたからで、安井テイストは個々の音と空気がそこにあるように鳴るので大きな音が鳴ってもうるさくはないし、迫ってくると言うよりはリアリティーがある。
c0021859_15581933.jpg 改造DACは電源もI/V変換回路も全てNON-NFBであることも影響があるとは思うけど、でもこの安井テイストのI/V変換回路を導入する前は先にあるとおりのOP-AMPで、様々実験でノイズ対策を施していたのだけど、もう少しいろいろな音が聞こえていた。
 OP-AMPでも結構イケると言うことを実感。(当社比)
 そして、先ずはノイズ対策であることも実感。 c0021859_15595471.jpg

by yurikamome122 | 2015-10-26 16:01 | オーディオ | Comments(0)

安井式アンプの試聴が横浜ベイサイドネットでできるとMJ誌9月号にあったので聴いてみる。

 安井式の最新のアンプは7月から連載しているMOS-FETを使ったバイアスを除くとたった4石のパワーアンプ。出力は20Wと小ぶりのものを発表しておいでだった。
 それが横浜ベイサイドネットで視聴可能とのこと、MJ誌9月号の安井先生の記事中にあった。
 横浜の関内駅からも桜木町駅からもどちらからでも徒歩5分ほど。サリュートビルのエレベーターに乗りビルの7階に着いてエレベーターを降り静かな廊下に出ると、すぐのお店は、静かに音楽が鳴っている。
 お店では店長の西川さんがいつものように迎えてくれて、窓の向こうのみなとみらいの景色を眺めながらのオーディオ談義をしながら、お店は自作の好きな人にはお菓子のおうち的な面白そうなものがたくさんあって、その奥にはシステムが陳列してある。
 そこには、確かに製作記事にあったそのものが鎮座ましましていて、いくつかのスピーカーで視聴できる。
 プリアンプはベイサイドネット・オリジナルのキット化予定のプリアンプに接続されていて、聴けばこのアンプも安井テイストがたっぷりとのこと。
 純正ではないけどもかなり安井式のオリジナルに近い状態で視聴できる。
 スピーカーには、ユニットだけで10万円近くするAudio Technologyの20㎝ウーハーに、これまた1本20万もするScan-speak Illuminatorのベリリウムツィーターのシステムや近々にキット化予定の小型スピーカー。
 それに加えて、Wavecorの11.8cmグラスファイバーコーン ウーファーにDayton AudioのAMT3-4という「エア・モーション ツィーター」と言っているけど、昔ESS出だしていた「ハイルドライバー」と同じツイーターを使い、安井式ネットワークを搭載したスピーカーでも試聴ができる。

 印象は記事中にあるとおりに3次元的な拡がりと響きの充実感は出色。20Wの出力のパワー不足は全く感じさせないどころか、力強さは20Wと言う印象から受ける以上の低音の力強さにパンチ力。
 安井式ネットワークを採用したスピーカーとの組み合わせでは、静寂の中から立ち上がる音の反応の早さと残響の豊かさ、まるでその場にいるみたい。
 演奏に加えたれた微妙なビブラートやタッチも結構感じられる。ピアノを聴くと、目の前でピアノの弦を叩くハンマーが目に見えるよう。それでいて空間のスケール感が凄いし、とにかくスピーカーを意識させないし音楽がうねっている。
 音のキレと透明感、録音会場の壁反射による会場のボリューム感がリアリティーあった。
 とにかくリアリティーが凄い。
 西川店長曰く、聴き疲れがしない音とのこと。たしかに聴き疲れしないリアリティー、プロの演奏者にこそ聴いてほしい演奏の微妙なニュアンスが聴き取れる。

 スピーカーは横浜ベイサイドネットオリジナル製品は、西川店長のアドバイス込みでオーダーメイドが可能。また、このパワーアンプ、横浜ベイサイドネットでキット化を検討中。でもそれまで待てない人は製作依頼もできるとのこと。

 写真のラックの最下段が記事中にあった安井式20Wパワーアンプ、そしてスピーカーの内側が安井式ネットワーク内蔵のスピーカー。その外側がユニットだけで方チャンネル30万のシステム。ラックのすぐ傍が小型スピーカー。
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お店のリンクはこちら、お近くにお越しの際は一聴の価値あり。
横浜ベイサイドネット

by yurikamome122 | 2015-08-20 17:09 | オーディオ | Comments(0)

プリアンプの制作 その5 電源トランスの結線とアースラインの引き回し

 安井先生のアンプの回路では、というか基板のパターン制作の段階での話だけど、アースラインを信号ラインの流れに合わせてあるのはきちんと配慮されてのことなのはもちろんのことなのだけど、ということで、トランスを2台使い、左右両チャンネル独立させるというよくありがちなものではなく、安井先生提唱の1台のトランスの巻き線をそれぞれ左右両チャンネルに振り分けるという結線方法を先ずは試してみた。それが一つ目の図(Fig.1)。もちろんなんの問題もなく動作している。
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 安井先生の回路での一つの特色であるアースの取り方なのだけど、外部からのアースもケースのアースも高周波ノイズ遮断のコイルが入れてある。これの効果が絶大なのは先に実験したとおり。
 ところで、トランスを2台使うのが高級品での一つのステータスのように感じる向きもあるのだけども、実は1970年代から80年代のオーディオ・ブームの頃、メーカー各社もこのような方法を採用して、左右独立のモノーラル構成の2in1としてクロストークと混変調歪みを改善し、音質の向上を目指すというのはよく聞く話だったし、現在でも時折採用されているやの話はよく見るのだけど、私自身、いくつかのアンプを作成した中で左右独立が単独電源に勝った例はない。
 今回、そこで一つの実験として以下を試してみた。

① 安井先生の結線(Fig.1)ちょっと変わった結線方法で、これだと巻き線は左右独立しているが、トランスの1次側は共通となってしまい、厳密には左右独立にはならない。

② 2台のトランスを各々1個ずつ左右に振り分けた、完全な左右独立型。

③ 2台のトランスのうち、1台の結線を外し1台のみで両チャンネルへの供給としてみた。

④ 2台のトランスを並列にして容量を増やしたのと同等にしてみた

⑤ 2台のトランスを直列にしてトランスにかかる電圧を半分にして、両チャンネルへ供給としてみた。

 結論から言うと⑤のトランス直列が一番結果がよかった。一番劣ったのは予想されるとおり③で、その次に劣ったのが②。
 つまり結果はよい順に⑤>①>④>②>③と言う結果。
 但し①と④に関しては僅差というか、音の傾向が違うというか、パンチと繊細さでは①、力強さでは④と言った印象。
 なんだ、安井先生のトランスの使い方がまり意味はないではないかと言うことではない。2台のトランスを使い、完全に1台ずつで左右両チャンネルにわけるよりも、安井先生の結線方法の方が結果としては全然よい。その理由は先生ご自身で記事にされている。ただトランス2台を搭載する余地があって、経済的にもそれを許すなら、可能な限り大きなものを1台にした方が、右左を独立にするよりも結果がよいということはあるのではないか。
 実はこれ、プリアンプよりもパワーアンプの方がこの差は大きかったりするのは、経験上確かなことだと思う。
 トランスを左右独立にするというのは、実はレギュレーションという意味では実はデメリットの方が多いのではないのか?。
 ところで、⑤が音がいい理由はリケージが減るからとかなんとか様々な理由を聞くけども、実際ノイズの量は明らかに減っているようだった。
 ということで、トランスの結線は⑤の方法に変更。となると、アースラインの引き回しに関しては若干の変更が必要になる。
 トランスの結線方法とアースの取り方を変更した結線図はもう一つの方。
 回路アースへはトランスの中点からに変更せざるを得ない。
 但し、ここでの音は深みのある低音と生々しいフレッシュな音楽が力強く響くようになった。 
 その他、若干の補足も図上に記しておく。
 これでプリアンプも一応完成。
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by yurikamome122 | 2015-07-30 14:40 | オーディオ | Comments(0)

プリアンプの製作 その4 その他のチャレンジ

c0021859_1743827.jpg OP-AMPによる試作アンプで様々試していて、電源周りの整流回路、安定化電源回路については、基本的に安井先生の回路がよかった。3端子レギュレターという便利なものもあるのだけど、音は安井先生が多用している単なるリップルフィルターの方が断然音の鮮度では勝っている。但しその際は電源の出力に付けるコンデンサの容量は注意が必要。
 そして整流回路から電源回路に至る所に入れるコイルと抵抗も、入れた事による効果も十分に検証できた。拡がりと低音域の力強さが一段と向上。
 あとは、ノイズ対策の一環として大胆な気がしたけども、試作プリアンプの入力端子にカットオフを50kHz位にしたCRによるハイカットフィルターを挿入。あわせてアースにはフェライトビースを入れてみた。これは大いに効果があった。音の堅さが取れてしなやかさが増してくる。
 それからアンプの出力にコモン・モード・ノイズフィルターを挿入し見たがこれも一定の効果が認められた。
c0021859_16573872.jpg それから、整流用のダイオードのシールド、能動素子なので当然多くの電磁波を出すはずという理由で試みたところ、これもやはり変化が認められた。ノイズ感が減っている。
 と言うことは、電磁波を出すパーツといえばトランス。トロイダルトランスを手持ちの関係で使っていたんだけど、元々漏れ時速が少ないというトロイダルトランスをこれもシールドしてみたらやはり効果がある。 
 この時点でたかがOP-AMPのバラックで組んだこのアンプはOP-AMPとは思えないスケール感と力強さを持った、それでいて高分解能のその録音場所の部屋のスケール感までおも再現できるものとなった。メンデルスゾーンの「スコッチ交響曲」の弦のしっとり水がしたたるような透明なウエット感、オーケストラのパースペクティヴはなかなかの再現力だと思う。

 ということで、安井式オリジナルにはないのだけども、プリアンプ部のハイカットフィルター、出力のコモンモードフィルター、それからダイオード等の能動素子のシールド、それからトロイダルといえども漏れ磁束対策は必要と言うこと、これらを盛り込むことにした。

 ケースは以前はよく使っていた鈴蘭堂はもうこの世にはなく、タカチが普通なんだけども、好みがなく、しかも値段も高くはないが安くもない。ということで、オリジナルに挑戦。オリジナルのサイズでアルミケースをタカチに発注して、それに合わせて前面のパネルを発注。それぞれ穴開け加工込みで依頼した。
c0021859_176126.jpg アンプの構成は、やはりイコライザーはどうしても入れたいので、プリアンプ部がMJ2015年03,04月号掲載のもの、イコライザーがMJ2011年03,04月号掲載のもので考えていて、それらの基板は安井先生のお世話になった。
 それらの基板のサイズとトランス、アッテネーターなどを配置する計画をして、しかも後々改造することを前提としているので、大きめのケースで45㎝×46㎝、高さが7.5㎝というもの。合計で1万5千円かからなかったように記憶している。

 これで大体揃うものが揃ったので組み立てをすると言うことになり、その際にトランスの結線とアースの引き回しにはまた頭を悩ませることになる。

by yurikamome122 | 2015-07-23 17:08 | オーディオ | Comments(0)

プリアンプの製作 その3 使用するコンデンサに関して

 コンデンサの選定については、容量の大きいものに関しては電解コンデンサを使わざるを得ないのだけど、ブロック形の大容量のものは選定の自由度がないので、基板上の縦型の電解コンデンサで、いくつか聴いた感触でニチコンのMUSE-KZとしたのは一番シャープな感じがするからで、MUSE-FGは中域の押し出しがよいという話もあり、聴いてみたところ、低域の量感もなかなかよろしく、滑らかでシルキーな中高域はそれはそれで魅力的。あと、シルミックも好かったけども透明感と奥行き感の再現性など個人的好みでKZとした。
 ただ、正直言って電解コンデンサのエージングは半月くらいではまだまだのようで、これからその後にどう音が変わるかは、実際に搭載したMUSE-KZ以外はよくわからない。
でも現在MUSE-KZは低音の締まりと高域の透明感、パンチ力と空間再現力では大変に満足をしているのは事実です。

 それからフィルムコンデンサは、特にカップリング用の10µFは売っているものだとASCとか、WIMAのMKS位しか手に入りにくく、あとは安井式純正のシーメンスのMKMを絹糸で締めたヤツ。
以下、聴き比べの結果。シーメンスのMKMは現在手に入るのが6.8µFが最高なので、これで試してみる。

ASC X335 200V 10µF
 雰囲気もよくでていてカチッとした音、エージング後には透明感が向上。

WIMA MKS 63V 10µF
 こちらの方がASCよりも更にスッキリした印象で、音が前後に拡がる。音像もシャープで好感が持てる。
 エージング後は更に空気感を感じるようになった。

糸締めシーメンスMKM 250V 6.8µFc0021859_652322.jpg
 これがもう大変で、何がって作るのが。電極の大きさよりもやや小さく切り抜いたグラスエポキシ樹脂でコンデンサを挟み込み、プライヤーで握りしめながら絹糸を200回巻く。プライヤーを握る左手がだんだん感覚が麻痺してくるほど大変。
 記事中にどれくらい巻いたらいいのか、どれくらいの聴力で巻いたらいいのかハッキリなかったので、とにかく力任せでガンガンやって、できあがったコンデンサは、写真で判るとおり真ん中が多少凹むくらいになったが、これをエポキシ樹脂で固める。
 1日2個作ったらもうたくさん。
で。その結果はといえば、中域の実在感がないというか、ピアノタッチのアタックや弦のピチカート、シンバルやドラムのパンチはやたらと強く感じるのだけど高域も中域も何か前に出る力強さがない、かといって低域もドスンと来ない。
 が、10分も聴いているうちにそうではなく、全体に歪み感がなくなったせいで、分解能が格段に上がり、そして音域の強調がなくなったせいで今まで張り出していた中域がナチュラルになっただけ。なんと言っても音場感の出方は目覚ましい。低域は締まりがあって、バスドラムの張り具合やダブルベースのピチカートなんかもピシャリと決まる。量感がないのではなく今まで聴いていて「ドスン」は何か余計なものがあったような気がする。音の決めの細やかさとしなやかさ、そして柔らかさは断然こっち。
 これを聴いてしまうとWIMAのMKSはずいぶん荒っぽく音が濁ってきこえる。ASCは更に詰まった雰囲気。
 ただ、あくまで糸締めシーメンスMKMに比較しての話。
 ていうことで、もうこれに決定。容量の不足分は2パラにし13.6µFにすることで解決。
 それにしても、このコンデンサを作るのは大変。でもそれは報われる。

 ちなみに値に関しては、安井式オリジナルが10µFなのだけど、値を変えたらどうなのかと言うことで、徐々に2µFまで減らしてみた。これで大体カットオフが安井式の470kΩとすると0.18Hzなので全然問題ない。
 が、しかし音の様相はずいぶん変化してくる。糸締めシーメンスMKMで可能な6.8µFにすると、身体に感じる音圧感が全然変わってしまう。2µFにしたら、これはもう店先でよく聞くようなあの音場。カチッとしているけど臨場感では6.8µFに全然劣る。10µFでは包み込まれるような雰囲気が素晴らしい。
 今度はどんどん増やしたらどうなるかと言うことで、50µFまで大体10µFづつWIMAのMKSで試してみたその感じの改善は大体30µF位までは改善の変化が認められたけども、それ以上になるとあまり感じられなかった。
 カップリングコンデンサはやはりない方がよい、DCアンプ(つまり直流まで増幅できるアンプという意味で、たとえばサーボをかけるなどと言った手法でカップリングコンデンサを排除するとか言う意味ではないし、金田式という意味では全くない)の優位性はここにあったワケなんだと再認識。
 ちなみに、信号ラインというものを勘違いしている話をよく聞くので、ちょっとここでの考え方をハッキリさせておくと、負荷に並列になった部分に関しては、その並列部分の先はたとえばアースに落ちるので、音としては影響はないと思っている話をよく聞くのだけどそうではない。並列分の差分として直列分にはその歪みが影響するので、結局は直列部分に挿入したのと同じ影響があると言うこと。たとえばサーボをかけるとドリフトを初段に戻すの事になるのだけども、そのドリフト分はローパスフィルターによる。そのローパスフィルターは音質に影響すると言うことを認識しておく必要がある。

by yurikamome122 | 2015-07-06 12:53 | オーディオ | Comments(0)

プリアンプの製作 その2 使用する抵抗とボリュームコントロールに関して

 プリアンプの実験として、使用するパーツに関して、先ずは抵抗と次にボリューム。ボリュームコントロールをアッテネーターにするか可変抵抗にするかは全く何の躊躇もなくアッテネータとしたい。可変抵抗は構造上理由だろうと思うけども、スイッチ式のアッテネーターに比べると透明感に劣る。これは仕方がないと言われている。これも先ずは実験。

 そこで、いくつか個人的にめぼしいと思う抵抗を選んで試してみる。

 1.TAKMAN REY50 金属皮膜抵抗
    堅めの聴いていてめざましい新鮮みはあるのだけどどちらかというと、
    金属的な肌触り。分解能が高めで定位感も良い。
    2週間エージング後にはそれらがすっかり印象を変えて、柔らかで、か
    つ分解能の高い、透明度のある音になった。

 2.理研電具 RMG 炭素皮膜抵抗
    生産は完了してしまっていて、流通している分だけしかもう手に入らな
    い。カーボン抵抗らしく、当初の音出しでは率直ではあるのだけど高域
    が詰まった感じのする音。やや定位が甘いのに加え、押し出しが弱い。
    2週間のエージング後ではその詰まった感じがとれて、高域のパンチも出
    てきた。とはいえ、金属皮膜のように輝かしい高域ではなく、まるで石
    膏の板の表面のように真っ白に輝くきめ細やかなもの。定位感がハッキ
    リしないのは相変わらずと思っていたら、そうではなく、上下左右前後
    の3次元の空間の再現力が良いせいで、録音会場の反射音がよくきこえる
    ために、アンビエンスの豊かさに包まれて定位を忘れがちになるだけだっ
    た。

 3.アムトランス AMRG 炭素皮膜抵抗
    0.75Wで試した。当初は中低域の張り出しが大きく、力強さは感じるが
    やや鈍い感じがしなくもない。定位感は良いのだけど、特定の楽器が前
    に出る感じ。
    2週間エージング後は滑らかで率直、そして高域のきめ細やかさには大
    変な魅力を感じる。リケノームのRMGの後継としてアムトランス独自
    に開発と言っていたけど、感じとしてはリケノームよりも繊細で力強い
    ように感じる。アンビエンスの再現力はRMGを超える。間違えなくイ
    チオシなのだけどサイズが大きいのでアッテネーターに使えないのは残
    念。

 4.タイヨーム FTR33S 炭素皮膜抵抗
    音出し当初はなかなか悪くないのだけど、2週間エージング後の音の変
    化が少なく、RMGやAMRGに比べると魅力は劣る。スピーカーの奥に
    ズラリと奏者が並ぶ感じ。但し、魅力に劣るというのは前のその3者に
    比べるとという話。悪くはない。

 5.アルファ FLCX アルミ箔抵抗
    値段は高い。無誘導の巻いていない、L分の少ない抵抗として大いに期
    待した。
    音出し当初、意外なことに濁って曇っていた。定位感は甘め。
    2週間のエージング後、スッキリとした繊細な感じになったが、やや押
    しが甘い気がしないでもない。定位感はハッキリしているがシャープで
    はない。空気感が豊か。やはり3次元に拡がるが線が細い。でもこれは
    これで魅力的と思う。

 6.ビシェイ VRS 金属箔抵抗
    アルファの倍くらい。音出し当初、繊細で高分解能で率直な印象で控え
    めな印象なので物足りなく感じるけども、よく聴くときこえるべき音が
    ちゃんと鳴っている。
    エージング後には空気感が更に増して、そして線が細いというか、押し
    出しが弱いと感じていたが、そうではなく立ち上がりの良さと、スパー
    ンと抜けるときの見事さはさすが。だけどいくら何でもアッテネーター
    に使うには現実的ではないのが残念。

 7.進工業 RE35Y プレート抵抗
    現在生産完了品。以前からこれも音が良いと評判のもの。たぶん無誘導。
    がしかし当初から曇った印象で、どうもそれはエージング後もさほど変
    わらず。評判ほどではなかった。

 8.ニッコーム RP-24C プレート抵抗
    これもたぶん無誘導。進よりは良かった。音足し直後の濁り感はやはりこ
    れもあり、そして空気感も定位感も今ひとつ。
    エージング後にはだいぶ改善されてきた。価格からするとお買い得の抵抗
    とは思う。空気感もあるし、音像の率直さも魅力ではある。が他のもっと
    良い抵抗と比べるといかにも魅力に乏しい。

 9.DALE NS-2B 巻き線抵抗
    これも定評のあるもの。音出し直後に「こ、これは、この音は・・・・・」
    まさにその音でした。調べてみるとその通り。私が個人的にこの抵抗を使
    うことはないでしょう。

 これらの結果は絶対とも言いがたいと思うのは、同様の実験で他の人は全然正反対の結果のものをネット上では見つけることができるから。
 そして、抵抗のエージングによりどの抵抗も一様に音の鮮度が増して、程度に差こそあれたった2週間で空間の再現力が見違えるように変化したものもある。
 よく言われるように、金属皮膜は音がシャープで堅め、炭素皮膜は音が厚く柔らかめで金属皮膜に比べるとややエッジが甘めという傾向はなくはないけども、エージングによってそれらの差はだんだんと埋まっていくような気がしなくもない。但しビシェイは別格。このクオリティーは値段に恥じない、というか値段以上の価値かも知れない。

 実験結果を踏まえ、プリアンプに使う抵抗はアムトランスのAMRGに決定。アッテネータに使うのはこの選択肢からだと音質と価格とサイズを考慮するとTAKMANのREY50と、アムトランスのAMRGなんだけど、アンプ基板がAMRGなので揃えたいけどもサイズの関係で無理なので、次善の策として同じような音の傾向で値さえそろえば理研電具のRMGとしたい。
 先達の方のご厚意もあり、なんとか希望通りRMGを揃え、そして完成。

音質比較と言うことで、次の3種類を実験してみた。

 1.アルプスのデテントボリューム
    たぶん実売価格2000円以下
 2.おそらくは中国製の格安ラダー型アッテネーター。
    よく6000円くらい方売っているもの。
    デールの抵抗を使っているというのがウリだそうです。
    写真は販売店の売り上げに影響するといけないので自粛。
 3.セイデン製のロータリースイッチを使った自作
    抵抗は理研電具のリケノームRMG1/2W使用
    スイッチも含め、材料費だけで30000万円超え

 大変期待したのは2番のもの、この値段で良い結果なら大変にコスパの良い話。

 基準としては、一般的というか、自分でもよく使っていたデテントとして聴き比べてみる。デールの抵抗を使ったラダー型は、なぜかスッキリせず、何かどうも聴いていて痒いところに手が届かないもどかしさというか、そしてメタリックな色付けも気になった。一聴してこれは明らかに鉄の音。実際磁石を付けてみたところ、やはり磁性体であった。
 デールというメーカーは、最近売っている抵抗で非磁性体のものあるのだろうか。
 セイデンのロータリースイッチを使ったアッテネーターは抵抗にも全てシールドを施した手間とお金をかけたもの。これは別格、比較すること自体もう意味がない。これほどまで音量調整で音が劣化していたわけだ。
 音場の拡がりも立ち上がりも粒立ちも、アンプそのものが1ランクも2ランクも上がったような印象を受けた。
 それにしても、アルプスのデテントはこの値段では大変にコスパの高い製品だと思った。3倍以上の値段のアッテネーターよりも断然音が良い。セイデン製のスイッチを使ったアッテネーターには当然かなわないのだけど、音の率直さ、そして透明感でも満足できるものだと思う。
 2のアッテネーターをなんとか良い結果が出ないものかと、たとえアッテネーター本体をシールドしてみたり、あるいは紐のような細い線を太いものに交換したり試してみたけども、磁性体は磁性体、何をやってもダメだった。
 今後、私はこのアッテネーターを使うことはないだろうと思う。そしてデールの抵抗も。
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by yurikamome122 | 2015-06-25 13:07 | オーディオ | Comments(0)

プリアンプの製作 その1

 先日、あるマニアが我が工房にお越しになり、安井式アンプと安井式のネットワークによるシステムを試聴された。
 「これは凄いっ!!」、その音が出た瞬間の表情が嬉しかった。
 聴き進むうちに「今まで聴いていた音は何なんだって感じ」ともおっしゃっていただいた。安井式アンプの雄大なスケール感と奥行きを感じる透明感、そして実在感を体験していただけたのはよかった。

 実は、パワーアンプの後プリアンプの安井式で組み上げている。
 パワーアンプの成功からすれば当然その延長でと言うことだし、安井先生の「プリアンプが対応していなければ音は拡がりませんよ」というお話もあり、更にその先を聴きたくなったというわけで、先だってのAccuphaseのP-6100の対決での収穫もあり、記事のオリジナルを更にブラッシュアップしたくなり、本格的プリアンプに先立ち、検証実験用にOP-AMPを使った実験機をバラックで組み立ててみた。
c0021859_15373971.jpg カップリングコンデンサは1.5µFのよくOP-AMPのデータシートに載っている極々当たり前のOP-AMPのフラット増幅回路に安井式電源を組み合わせ、(とは言ってもオペアンプ周りのデカップリングは100µFの電解コンデンサを入れてあった)パーツは手持ちを使った関係で定数も手持ちのものになっている。トランスはジャンクのよくある青い小さなトロイダルを使った。この手のトランスは多くの場合恐ろしくレギュレーションが悪い。このトランスもご多分に漏れず、出力電圧が定格で35Vなんだけど、開放状態では67Vもある。不良品かと思ったけど、データシートを見てみたらそういうものだった。それだけ巻き線の直流抵抗が大きく、つまりレギュレーションが悪い。
 はさておき、先ずはそのまま誰でもやる、つまり安井式のフィルターなしの回路での実験。OP-AMPは手持ちであったもの幾つか差し替えたけど、個人的に好みだったバーブラウンのOPA2604で実験機とした。
 この時点での音は、OP-AMPによくありがちな、カチッとした堅めの音で、そしてこのOPA2604らしく活き活きとしたパンチのある音がしている。それでいて手応えを感じる中音域の厚みも、たとえば優等生的なナショナルセミコンダクタのLME49860よりもワイルドで、音楽的なリアリティーではこちらの方が好みではあるのです。そんなわけで、これはこれで悪くはないとも思う、アナログのトランジスタアンプ的な音と言いますか、色気のある音であった。

c0021859_15491372.jpg いよいよ安井式の検証。まず、回路図で目につく安井式の特徴のコイルによるフィルターを挿入すると音は一変する。奥行きを感じて低音の力強さが増す。
 次にカップリングコンデンサに10µFの電解コンデンサを並列に接続。これは効果が確認できるまで時間がかかった、音が曇るような印象を感じなくもない。エージング待ち。
 そしてデカップリングを安井式のオリジナル通り0.033µFに変更。これが素晴らしかった。前後感の再現力が格段に上がった。但し低音の力強さが後退したような気がしなくもない。
 そこで、整流後、電源回路以前の平滑コンデンサの容量を手持ちの関係で1500µFだったものを更に2000µF重ねて合計3500µFとしてみたところ、低音の力強さが改善された。
 そんな試行錯誤をしているうちにカップリングに並列した電解コンデンサもエージングが進み、並列した直後とは全く違う響きを聞かせてくれている。
 この響きはもはやOP-AMPとは思えないスケール感に柔らかさ、しなやかさ。
 この時点ではまだパーツ類のシールドはしていなかったのだけど、簡易のシールドを施してみたところやはり音のスケール感と決めの細やかさは更に増してきた。

 ここで、OP-AMPを新日本無線のMUSE-01に差し替えてみた。この非常識に高価なOP-AMPの実力はというと、スピーカーから流れてくる音の浪々をしたスケールにはOP-AMPの私の固定概念が全くの言いがかりのようなものだったと言うことを身をもって体験をした。このふくよかさ、艶やかさ、ダイナミックな力強さは真空管と言っても誰も不思議がらないと思う。でも実はマニアは敬遠するOP-AMP。

 回路図は、どこにコイルを挿入し、デカップリングの値などがわかるように添付しておく。これは安井先生御自身が記事にしたものとほぼ同じ。
 と言うことで、ここまでが安井式のオリジナル通りの構成でアンプを組んで、安井先生のノウハウがどういう効果があるのかを一つずつ検証してみた。
 コイルや抵抗のシールド、デカンプリングコンデンサにカップリングコンデンサ、それぞれに大きな効果があったのは事実と同時に、そうたいした出費にならないところがポイントで、大胆な回路に見えないので地味な印象ではあるのだけど、こう進めていくうちに音の善し悪しは、パーツやら回路やらで決まるのはもちろんだけど、なぜそれらが音の善し悪しに聴感上影響するのかはパーツや回路が良い悪いと言うことよりもそういう影響を出させる要因は何か別にあるような気がするのです。
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by yurikamome122 | 2015-06-24 15:49 | オーディオ | Comments(0)

アナログレコードの溝をプレーヤーの針がうねうね動く様子を顕微鏡で見る ~ 今日のグノシーの記事から

c0021859_1063880.jpg これ見ると、まるで幼児に巨大ダンプを手で動かさせているような違和感のある景色に見える。しかも可聴帯域をカバー(昔あったCDー4と言う形式ではその倍以上)する音まで拾うとなると1秒間に2万回も振動していて、それを正確にカートリッジのカンチレバーの根元の磁石かコイルまで伝えるわけだ。
 実際、こんな巨大なものがこんな細い溝を脱線しないでなぞっていき、この細かな振動で発電するなんて、神業的に思う。普段使う居間の引き戸だったら絶対脱線している。
 ましてや、こんなバカげた景色によって再生される音をいいのわるいの言うことをナンセンスと感じたりしないでもない。(とはいえ、多くの場合デジタルの音源よりも確かに結果がいいのも事実。)

 ちなみに、カートリッジの針圧を仮に1グラムとしたときに、それを1平方センチに換算すると3トンくらいの力がかかったものと言うことになって、シュアのように軽いものでもそれくらい。マニア延髄のオルトフォンのSPUなんて3グラムも針圧をかけるので、1平方センチ換算では9トンというすさまじさ。
 その上、音を拾うために溝に沿って上下左右にこの針が動くのだから、それこそSPUみたいにロー・コンプライアンスだと、加速度も考慮すると、そのときに瞬間的にどれくらいの針圧がかかっているかなんて考えたら、この細い溝はよく頑張ってる。

もと記事はこちら
アナログレコードの溝をプレーヤーの針がうねうね動く様子を顕微鏡で見るとこんな感じ

 このもと記事の中にある「ワルター」時代の「ウェンディー・カーロス」の「Switched on Bach」のジャケットが懐かしい。これがシンセサイザー「ムーグⅢ」の名を世界に轟かせた。

by yurikamome122 | 2015-06-18 10:10 | オーディオ | Comments(0)