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ベートーヴェン「第9への道」第12回 盟友の歌「すべてのよき時に」 Op. 122

c0021859_17543847.gif 「第9」の前には「ミサ・ソレムニス」があるわけで、この2曲の関係はいろいろと興味深いけど(変ホ長調和音の「神性」象徴など)、素人の私には興味深いだけでその一歩先にはなかなか進めないのが残念。
 で、単純に第4楽章のメロディーだけよく似た曲には、直近では1823年の「盟友の歌」がある。
 内容は残念ながら自分の持っているコッホ指揮、ベルリン放送交響楽団他のCDが輸入盤で持っているためよくわからない。
 これはもう実際にお聴きになり試されたし。


by yurikamome122 | 2015-12-13 06:00 | 今日の1曲

ベートーヴェン「第9への道」第11回 ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110

c0021859_6191845.gif 「第9」の2年前、1822年の作品。ここまでくるともう後期の深遠さが段違いになってくる。
 第3楽章の宇宙観はもう吸い込まれてゆくしかないのだけど、この楽章こそ「第9」へのゴールが近い事を予感させるわけです。
 PTNAの解説をすっかり引用すると以下の通り。

 第3楽章 序奏 4分の4拍子/フーガ 変イ長調 8分の6拍子、前楽章の終結和音がドミナントの役割を果たし、変ロ短調で開始されるAdagioの序奏は、レティタティーヴォにつづいて変イ短調の「嘆きの歌Klagender Gesang」となる。
 極めて声楽的な序奏に対し、主部のフーガは古い声楽様式ではなく、きわめて器楽的な様式による自由な3声フーガである。
 中間部(第114小節~)で「嘆きの歌」がト短調で回帰し、これを挟んだ後半はト長調となって主題の反行形によってフーガが築かれる。間もなくト短調へ転じ、そこから徐々に対位法的な様式から離れ、主調の変イ長調へ戻ってフーガ主題の動機展開へと発展して楽曲を閉じる。


 この手の解説には私は明るくないのだけれども、つまり、器楽レチタティーヴォ、フーガ、緩徐楽章とフィナーレの融合、器楽的要素と声楽的要素の融合と言う3つの特徴が聴かれるわけで、これこそ。。。。。以下略。
 これももう本当に確固としたものを感じながら、それでいて澄んだ世界観が真冬の星空のようなオピッツのピアノで。

by yurikamome122 | 2015-12-12 12:33 | 今日の1曲

ベートーヴェン「第9への道」第10回 歌曲「婚礼の歌」WoO.105

c0021859_6103985.gif ベートーヴェンはいよいよロンドン行きに向けて動き始める。弟子で秘書だったフェルディナント・リースに宛て、次に冬のロンドン行きとその際に新しい交響曲を持参する旨の連絡をしている。
 そして最後のピアノ協奏曲と「ミサソレムニス」にも筆を進めていた。
そんな時に作曲されたのがこの「婚礼の歌」。テノールで導入されて後に合唱が輝かしく華々しく。
 「第9」4楽章の原型がここに現れたというわけ。
 youtubeを探したけどなかった。多くの場合結婚式にはベートーヴェンだと「第9」をやるようだ。
 ウォルフガング・マトコヴィッツ指揮でヘルマン・プライのバリトンとベルリン・ハインリヒ・シュッツ合唱団。

by yurikamome122 | 2015-12-11 23:59 | 今日の1曲

1級建築士受験参考資料 学科Ⅴ「施工」 必ず覚えなければならない数値① 

 一級建築士を受験するに当たり、学科Ⅴ「施工」では「用語」と「数値」を押さえることは大変重要です。
 「申請届出、現場管理、地盤調査、土工事、設備工事」の範囲で、比較的出題頻度が高いもの、要注意しなければならないものを抜き出しました。

 表をクリックすれば、欠けた部分が顕れて拡大されるはずです。

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by yurikamome122 | 2015-12-10 12:00 | おぼえがき

ベートーヴェン「第9への道」第9回 オピッツでベートーヴェン、ピアノ・ソナタ第 29 番 変ロ長調 Op.106

c0021859_6191845.gif 「第9」は第4楽章で前3楽章の回想が置かれていて、それらを否定して新たな「平等、博愛」という価値観を分かち合おうと言っているわけで、その手法が見られる作品がこれ。
 ベートーヴェンは昨日のピアノソナタ第28番を発表した翌年の1817年頃からあまり体調が思わしくなくなってきた。保養地に行って様々な治療を試みるけどあまり効果はなかった。
 そんな時にロンドンのフィルハーモニー協会からの招待には気をよくして、夢だったロンドン進出がかなうことに期待をしたけど、その条件としてもちろん多額の報酬はあってのことだけど、2曲の大交響曲を作らなければならなかったが、なかなか手を付けなかった。それだけ体調が悪かったのかも知れない。結果、ロンドン行きは今回は見合わせることになった。
 そんな時にロンドンのブロードウッド社から新型のピアノを贈られ、創作意欲をかき立てた。作りかけだったこの第29ピアノソナタ「ハンマークラヴィーア」を完成させる。
 この曲は前半3楽章はそれまで彼が使っていたドイツのシュトライヒャー社製のピアノで作曲を進めたが、残りの4楽章はこのロンドンのブロードウッド社のもので作曲された。この2つのピアノは出る音域が違っていた。と言うわけで当時この曲を全4楽章通して演奏できるピアノがこの当時はなかったし、そしてなによりこの曲を演奏できるピアニストも作曲者ベートーヴェン以外はこの地上にいなかったあたりはWikiに書いてある。
 ところでこのピアノソナタはもう明らかにベートーヴェン後期の世界に入っているわけで、深みも世界も違う。特にながーい第3楽章の美しさは聴いていて困ったものだと思うくらい素晴らしいと思う。澄んだ夜空の星の輝きのようなオピッツのピアノ!!。
 そして第4楽章、このフーガの深遠な世界の前に前楽章の暗示的回想が置かれている。
 この楽章でもオピッツは澄んだ美しい響きを冷たい澄んだ夜空に輝く鋭さで演奏していて、やがてその美しさと拡がりにすっかり飲み込まれてしまうと言う演奏。
 ところで、この頃に諦めてはいないロンドンへの手みやげの(と言うか約束の)2曲の交響曲に着手。一つはニ短調の交響曲、もう一つは声楽入りの交響曲、後に「第9」となる2曲のスケッチが現れる。

by yurikamome122 | 2015-12-10 09:31 | 今日の1曲

ベートーヴェン「第9への道」第8回 オピッツでピアノ・ソナタ第28番イ長調Op.101

c0021859_6191845.gif ベートーヴェンは1813年頃からスランプだったと言われている。そう言われるくらい作品が少なかったわけだ。中期から後期への橋渡しの時期にあたっていて、彼自身の人生にも失恋、弟カールの問題、そしてウィーンのインフレによるベートーヴェンの経済状態の悪化に、更にパトロンであった人たちが彼から手を引いたり亡くなったりしてそれに追い打ちをかけると言う事態になった。彼は金策にかけずり回った。
 また前年にゲーテに会見し、お互いに才能を認め合い、内心その創作に敬意を表しながらもそこは妥協をしない一流の芸術家同士、様々なことが言われているけども、実は結構この二人はその後も交流したりしていたようだ。
 そして、スペインのヴィットリアでイギリスのウエリントン将軍がフランス軍を破ったというニュースが飛び込んで、このあたりから親交のあったメトロノームの発明者のメルツェルからこの出来事をテーマにした作品を依頼される。戦争交響曲「ヴィットリアの戦い」がこれ。これをひっさげてイギリスに進出しようという目論見だった。スランプではあったけど頼まれ仕事はそれなりにこなし続けたわけですな。
 初演はご存じの通り第7交響曲と第8交響曲とともに1813年12月8日に行われてこれは彼としては予想をしない大成功だった。
 翌月に再演をして彼は結構な収入を得て経済的にも一息つき、そうなると廻りも放っておかず、うまくいかなかったオペラ「レオノーレ」を今なら成功するといろいろな劇場から吹き込まれ、実際に大成功だった。
 ナポレオンの台頭とともに幕を開けた充実した彼の中期はナポレオンの敗北という出来事のそのあたりからベートーヴェンの新たな心境へと進んでいくわけでした。
 彼は、この後にしばらくは大作から遠ざかることになる。スランプはまだまだ続いていた。
 1816年、4月にはヤイッテレスの詩による連作歌曲集『はるかな恋人に』作品98を発表する。この曲では第1曲の旋律が終曲である第6曲の後半に回想的に再現され、そして夏に保養の出掛けたバーデンバーデンから帰ったあと、ピアノ・ソナタ第28番イ長調作品101を発表、ベートーヴェンの中期とは明らかに一線を画した深遠な後期への入り口に立ったこの作品、この曲も終楽章主部に入る前に第1楽章冒頭主題が再現的に回想されている。第9への道がここに新たな芽を出したわけですな。
 そしてこのソナタの終楽章展開部に見られるフーガ技法こそ晩年様式の明確なあらわれといわれ、彼はスランプを脱してゆくわけでした。
 このピアノソナタ、弟子のシンドラーに「第1楽章は理性と感情の争い、第2楽章は恋人の会話」と語ったらしいけど、この手の話はあまり信用できない。
貴族の令嬢で大変なピアノの名手、ツェルニーなどと並んでベートーベンの代理演奏をするほどの腕前だったベートーヴェンの愛弟子の一人ドロテアに贈くられた。
 彼女はエルトマン男爵と結婚。しかし夫婦仲が悪く、そのうえ愛児にも死なれ心身ともに疲れ果て実家に戻ってしまったらしい。
 ピアノソナタ28番は後期の精神性の表れと共に、傷ついた彼女を慰めるための曲でもあったのかもしれない。
 演奏はケンプで長らく聴いてきたけど、やはりオピッツで聴いてみたい。

by yurikamome122 | 2015-12-09 15:40 | 今日の1曲

1級建築士受験参考資料 学科Ⅴ「施工」 民間連合協定「工事請負契約約款」③

第22条 損害保険
(1)ゼネコンは工事にもしもの事があったときのために火災保険、建設工事保険をかけて、その写しを施主に見せなさい。 

第23条 完成、検査
(1)ゼネコンは工事が終わったら監理者に検査を頼んで、監理者は、なる早で施主立ち会いで検査をする。
第23条の2 法定検査
(5)検査に合格しない理由がゼネコンのせいばかりじゃない時は、施主と監理者、ゼネコンで話し合う。
(6)ゼネコンはその時、施主にちゃんと説明して費用と工期をもらえる。

第24条 部分使用
(1)工事中の建物を施主が使うとき、特に契約にないときは監理者に大丈夫か点検してもらってから、それにかかる日数と費用を話し合ってその分をもらって、それを紙に書いておく。

第26条 請求、支払い、引き渡し
(2)ゼネコンは契約書にあれば工事の途中に出来上がった部分のお金がもらえる。いくら貰えるかというと、その時に監理者が「これだけ出来上がりました」と認めた分の工事費の9割。

第27条 瑕疵の担保
(3)設備や飾りの家具に傷や壊れたところがあるときは、引き渡しの時の監理者の検査で指摘を受けなければ直さなくて良い。

第28条 工事の変更、工期の変更
(3)ゼネコンは施主に工事の内容と金額の変更を提案してもよい。

第29条 請負代金額の変更
(2)変更する工事金は、減らすときは見積もりの金額で、増やすときはその時の相場で計算する。

第30条 履行遅滞、違約金
(1)ゼネコンのミスで工期に間に合わなくなったとき、特に契約書に書いてなければ、遅れた日数で工事金額の年10%で計算した額を違約金として施主はゼネコンに請求できる。

第31条 発注者の中止権、解除権
(2)施主は別途a~hにあげてあるような時は、ゼネコンに工事の中止、契約の解除をすることを紙に書いて知らせる。その時施主はゼネコンに損害賠償をしてもらえるのだけど、ゼネコンにお金がなくなって支払いができない時はあきらめる。

第32条 受注者の中止権、解除権
(1)ゼネコンは次のようなとき、紙に書いて何度も催促しても音沙汰がなければ、施主に工事を中止すると紙に書いて知らせることができる。
a.施主が前払いや出来高払いが遅れたとき。

by yurikamome122 | 2015-12-09 09:13 | おぼえがき

ベートーヴェン「第9への道」第7回 ゲーテによる3つの歌曲Op.83より第3曲「彩られたリボン」

c0021859_4403248.gif この曲も出だしが思いっきり「喜びの歌」。
 これは合唱幻想曲から2年後1810年の作品。「エリーゼのために」WoO.59を、テレーゼ・マルファッティのために作曲し、彼女に贈る。そしてこの年彼はテレーゼからの婚約を解消される。
 が、ゲーテの信奉者でベートーヴェンの音楽に心酔するベッティーナ・ブレンターノが突然ベートーヴェンの家を訪ねる。ゲーテと親交のある銀行家ブレンターノの義理の妹で、銀行家ブレンターノはベートーヴェンの「不滅の恋人」とされるアントニーエ・ブレンターノの夫であった。この時アントニーエは4人の子持ちだった。
 そんな別れと出会いのあった年に作曲されたのがこれ、ゲーテの若い頃の3つの詩に曲を付けた「ゲーテによる3つの歌曲 Op.83」で、1曲目がまるでユーミンのように切ない想い出や哀しみを感じることに感謝するかのような「悲しみの喜び」、2曲目が恋人への想いを抱き感じることの興奮を歌にしたような「あこがれ」、そして3曲目が恋心を1本のリボンに託すその率直な気持ちを歌った「彩られたリボン」。
 その3曲目の出だしががそのものズバリ。参考までにyoutubeを張っておくので各自試されたし。


by yurikamome122 | 2015-12-08 11:45 | 今日の1曲

1級建築士受験参考資料 学科Ⅴ「施工」 民間連合協定「工事請負契約約款」②

第12条 工事関係者についての異議
(1)施主は監理者の話を聞いてゼネコンの現場代理人や主任技術者、専門技術者や従業員、下請けやその職人があまりにもよくないと思ったときは、ワケを紙に書いてゼネコンに何とかしろと言うことができる。

第13条 工事材料、建築設備の機器、施工用機器
(3)検査や試験に合格しない材料や機器はゼネコンで引き取りなさい。
(4)材料や機器は特に何も言われてないときは、普通のグレードものでいいですよ。
(5)ゼネコンは現場に持ち込んだ材料、機器は(余っても)勝手に処分してはいけません。監理者の承認がいります。

第16条 設計、施工条件の疑義、相違など
(1)ゼネコンは次の時はすぐに紙に書いて監理者に知らせなさい。
a.図面や仕様書がよくわからないとや間違っていたとき、図面と仕様書に違うことが書いてあったとき。
c.現場でお宝、地中障害、毒の土のような工事のじゃまになるものが出てきたとき。
(2)ゼネコンは図面や仕様書や監理者の指示が無理難題だったりおかしいと思ったときは、すぐに紙に書いて監理者に知らせなさい。  

第17条 図面、仕様書の通りに実施されていない施工
(2)監理者は図面の通りに作られていない気がするときは、必要なら施主がいいよと言えばゼネコンにわけを話して壊して確かめることができる。
(5)次にあげる時に図面の通りにできなかったときはゼネコンの責任じゃない。
b.施主が持ってきたもの、貸してくれたものを使ったとき、また図面や仕様書にかいてある通りに作ったとき。

第19条 第三者災害
(2)ゼネコンに悪気がなくて、周りの人たちと仲良くやろうと思っているのだけど、仕方がなく出る騒音や振動やその他で近所の家などを壊したり迷惑をかけたときは、施主負担。
(4)作った建物が原因でテレビの映りが悪くなったり日陰ができるときは、それは施主負担で何とかする。そして必要があればゼネコンも解決に協力しなさい。

by yurikamome122 | 2015-12-08 06:48 | おぼえがき

ベートーヴェン「第9への道」第6回 「合唱幻想曲」を征爾さん指揮のBSOとR・ゼルキンで

c0021859_22103312.jpg 「第9」のあのメロディーは先に紹介したように1794年、24歳の時にベートーヴェンが初めて扱って、この同じメロディーが出てくることで有名な合唱幻想曲でもう4曲目と言うことになる。
 合唱幻想曲は1808年、38歳の時ベートーヴェン自身(結局様々な理由で実らなかったけども)婚約もし、創作に精力的に活躍していた頃。あの「運命」「田園」と同じ年の作品と言うことになるわけで、詩の内容もあのコミックオペラのメロディーが劇的に登場して最後を盛り上げる曲なわけです。
 初演は1808年12月22日、「田園」や「運命」などと一緒に初演された。と言うより半月くらいで急ぎ作曲して取って付けた。だからかどうかわからないけど、この曲はベートーヴェンらしい構成力が散漫だと言うことが言われるらしい。彼はモーツァルトではなかった。
 急ぎ作曲したこの曲、その急ぎすぎは初演の失敗の原因はそこにもあるようだ。
 はさておき、以前にも一度アップをしたけどその時のプログラムをもう一度ここに載せてみる。

公演日:1808年12月22日(木)
開演:18:30
会場:アン・デア・ウィーン劇場

交響曲第5番ヘ長調「田園」
  (初演時は「運命」と「田園」の番号が反対だった)
アリア "ああ、不実なる人よ"(作品65)
ミサ曲ハ長調より、グロリア
ピアノ協奏曲第4番

~~休憩~~

交響曲第6番ハ短調(現在の第5番)
ミサ曲ハ長調より、サンクトゥスとベネディクトゥス
合唱幻想曲

 こんな凄い曲の初演目白押し。
 「田園」でコンサートを開始して天国のような第5楽章のあと歌曲をはさみ、神の栄光を讃える、そして静かな三連符の同じ音で始まる第4ピアノ協奏曲のリリシズムで前半の終わり。
 休憩を挟みその第4ピアノ協奏曲のあの三連符の静かなピアノの出だしが今度は大オーケストラの強奏で、誰かが言った運命が戸を叩く。
 そして意志の力による輝かしい勝利に神への感謝を捧げて、合唱幻想曲。

  快く優しく愛らしき響き
  我らが生のハーモニー
  美の感性を揺り動かして
  花を咲かせる、永遠の花を
  平和と歓喜、親しげにすべり出す

 芸術賛歌でコンサートを締めくくるという、なかなか面白いコンサートではあったのだけど、中味濃すぎ、しかも長い(恐らくは4時間以上はかかってであろうプログラム)、そして寒い、そのうえ取って付けて急遽作曲した「合唱幻想曲」をベートーヴェン自身が演奏を間違えて最後まで修復不可能のままコンサート終了という、結果はもちろん大失敗。

 でも、この流れここでの合唱幻想曲は明らかにこのコンサートの「田園」に対するところの「運命」交響曲の第5楽章的位置づけに思えたりもするけど如何なものだろう。
 前半の「田園」も曲の始まりからゆったりとした「田舎に到着したときの晴れやかな気分」で音楽の流れは決まる。そして「小川のほとりの情景」への流れは「運命」第1楽章で掴み、そして第2楽章でそれをうけて、第3楽章は「田園」も「運命」もスケルツォ。第4楽章は嵐が来て晴れてゆく「田園」に運命の勝利する「運命」。そして「田園」の第5楽章、「喜ばしく感謝に満ちた気分」はこの初演時に演奏された「運命」では神への賛美をはさみ「合唱幻想曲」ではあのコミックオペラのメロディーで高らかに芸術賛歌を歌い上げる。
 ドンピシャでしょう。
 つまりは後半だけで一つの交響曲であったわけですな。

 ところで、交響曲に合唱を入れるというのはこれらの初演の2年前、ゲオルク・フォーグラーという中部ドイツ出身の司祭でオルガニストがBayrische nationale Sinfonie(バイエルン全国民の交響曲と言う訳でいいのかな?)という交響曲に合唱を取り込んで既にお試し済み。ベートーヴェンが「第9」で初めてやったわけではない。
 ちなみに、このフォーグラー神父、携帯オルガンの即興演奏で欧州からアジア、アフリカを旅をしてドイツに戻り、ウェーバーやマイヤーベアなどを育てた。

 演奏は、小澤征爾さんとR・ゼルキンの演奏を聴いてみたけど、オケの巧さはさすが、多少指がもつれ気味のゼルキン翁はそれでも深い芸はつい引き込まれてしまう。
 あたたかく、そして深みのあるこのピアノ、この曲が本当に言い曲だったんだって言う気になってくる。
 そして征爾さん指揮のオーケストラ、征爾さんの響き、あの頃よく親しんだ響き、これが大好きだったのに。

by yurikamome122 | 2015-12-07 23:59 | 今日の1曲