暑中お見舞い申し上げます。ノーマン・デル・マー指揮、ボーンマス・シンフォニエッタでディーリアス作品集

c0021859_18132759.gif暑中お見舞い申し上げます。

 盛夏の候 皆様方におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
 当方もおかげさまで、無事つつがなく過ごしております。
 酷暑の折、皆様方におかれましては熱中症などにならぬよう何卒ご自愛のほどお祈り申し上げます。

 およそ30年前、東北の地方都市に住んでいた私は、今時期、部屋にクーラーなどあるわけもなく(住んでいたところが東北だからではなく、関東でもクーラーがそう普及していたわけでもなかった。そういう時代だった。)朝から30度くらいになるその地方都市では、というか、あの頃音楽雑誌やFM放送でも「夏に聴く音楽」というのが必ず企画としてあって、定番としては今でも覚えているのはヘンデルの「水上の音楽」とかレスピーギの「ローマの泉」とか。
 これらの曲はタイトルだけはいかにもなんだけど、ヘンデルなどは騒がしいばかりで暑苦しく個人的にはいただけないし、それならブルックナーの7番などの方がよっぽど爽やかな気がしたし、「ローマの泉」にしてもオケが鳴りすぎるのだよ。そして、間違ってもA面の1曲目に入っているからすぐに針が下ろせると思ってオーマンディーのLPなど掛けてはいけない。静かに曲が終わって余韻に浸っていると、いきなり古代ローマの皇帝ネロのキリスト教迫害の時代の残虐な祭りが阿鼻叫喚のどん底へと突き落としてしまうのであったから。
 あとはというと、今ひとつ話題としては地味だったけど、それでもFM放送では結構流れていたディーリアス、ヴォーン=ウイリアムスなどのイギリス音楽で、東北に居たせいか、手に入ると言えばビーチャムかバルビローリなのだけど。
 そこでも、ヴォーン=ウイリアムスのや「海の交響曲」や「南極交響曲」などをチョイスする馬鹿者がいて(「南極交響曲」の方が幾分かはマシだが)、あの曲のどこが涼しいのかとそこに座らせて小一時間・・・・・・・
 それから七夕に掛けてホルストの「惑星」などと、だったらいっそワーグナーやブルックナーやマーラーでもかけてくれた方が暑い夏に激辛を食べるような効果が期待できたのではないかと思ったりもした。

 夜更かしして遊びすぎ、でも暑くて7時過ぎにはもう寝ていられなかった学生アパートでの気怠い朝にはやはりディーリアス。そしてビーチャムも悪くないのだけどビーチャムの弟子のノーマン・デル・マーの演奏が今は好み。
 しかもご近所への手前も気にしながら、それでも部屋を閉め切るのは耐えられず、玄関も窓も全開で遠慮がちに聴いていたあの頃とは違い、外回りをして汗のしみたシャツを着替えて、クーラーの涼やかな風に当たりながら、ウイスキーのロック片手に豊かな拡がりを感じる音量で聴くノーマン・デル・マーのディーリアスはまた格別。
 どうぞ皆様方、お試しあれ。

平成27年盛夏

by yurikamome122 | 2015-07-28 18:14 | 今日の1曲 | Comments(2)