J・S・バッハ/カンタータ第174番「われ心より至高なるものを愛する」をアーノンクールで
年齢を重ねるとバッハやモーツァルトに共感するという御仁が我が隠れ家にお見えになった。
バッハかぁ、なんとなく悟りの境地に近い音楽なのかも知れない気がするのだけど、キリスト教徒では残念ながらない私には、個人的なバッハのイメージは、敬虔なクリスチャンだろうけど、ロックンローラーなんだと思う。
暗号のようなヘンテコな文字や数のパズルを「シメシメ」と思っていたかどうかは知らないけど曲に埋め込んでいたとか、昨今のビートを強調したピリオド系の演奏を聴くにつけ、あの快調なテンポ感はやっぱロックだろう。
2曲目のアリア
「神が最高よ、私の心の一番高いところは一緒に神様がいるし、
神様もいつも暖かく注意深く見守って下さる。
その事は私の最高の宝物、それは私の毎日の親切や幸せの源なの」
訳:Shou Satow
って感じでどうですか?。
冒頭のシンフォニアは弦楽合奏だけの「ブランデンブルグ協奏曲第3番」に管楽器を加えた豪華版。
それをアーノンクールが手兵の「ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス」たちとともに見事にシャウトしておるのです。
ガーディナーはオリビア・ニュートンジョンのように軽やかに過ぎて、イマイチ。
われらが鈴木雅明もなかなかいけてるのだけど、サザンオールスターズ的洗練と緩さがイマイチというかナンというか。
やはりブリティッシュロックののような辛口のパンチとシャウト感ではアーノンクールの方が一枚も二枚も破天荒であります。
ただ、アーノンクールはハプスブルクの末裔、オーストリア人だけどね。
パワーアンプの最終段の考察、解析をしているのだけど、なかなか面白いというか、実は私は大いなる勘違いをしていたようで、コレクタ接地とかエミッタ接地とか、対称動作とか、私の認識は全然違っていたような気がしてきた。
by yurikamome122 | 2015-03-02 17:23 | 今日の1曲 | Trackback | Comments(2)
ピリオド系というと一派一絡げですけど、様々な垢(表情)をそぎ落とした新鮮さと言うことでしょうか。一時は私は結構この手の演奏は苦手だったのですが、慣れとは恐ろしいもので、そしてバッハやモーツァルト、ベートーヴェンの伝記などを読むに付け、やはりこう言う姿だったかも知れないなんて思う昨今です。かつてみんなが褒め称え推薦されていたリヒターのバッハなんて、ピリオドに洗練を受けた耳には勿体ぶって大げさすぎて吹き出しちゃいません?。専門家ではないのでよくわかりませんが、でもバッハってプロテスタントでしたしね。
アーノンクールももう85歳、征爾さんだって80歳、ハイティンクやブロムシュテットも80代半ばでしたか、もうそんな歳にみんななってしまって、でも元気に活躍しているのは彼らの体力も医学の力もありがたいことですが、アーノンクールはいつまでも若々しく私たちを挑発して欲しいものです。90歳を過ぎてなお若気の至りをしていたストコフスキーの例もあります。期待したいです。